映画などで未来の街を走る「空飛ぶ車」
大阪・関西万博などでも注目されたのは記憶に新しいと思います。
でも正直、「ただのでかいドローンじゃん」
そう思いませんでしたか？
アメリカ合衆国/カリフォルニア州にある、【アレフ・エアロノーティクス】
2015年、SF映画の『バックトゥザフューチャー』に触発された４人によって創業。
イーロンマスク始めとする大物や投資家などから支援を受け
通常運転＋必要に応じて垂直離着陸ができる、空飛ぶ車を開発している。
2023年6月にアメリカ連邦航空局からテスト飛行の許可が下り
実際に走行＆飛行テストが繰り返されていた。
連邦航空局が新しいタイプの乗り物に飛行許可を出したのは初めてで
着々と取り扱いディーラーの整備も進めた。
2023年9月のデトロイトショーでの公開、デモ走行。
2024年9月のベルリンで開催されたIFA2024で陸空両用の
「アレフ モデルA」を出品。
8つのプロペラはボディ内部に全て配置されているので
ドローン感は全くなく、先進的なデザイン性。
価格は約4500万円。
先行予約注文数も3300台に達し、今年から生産を開始。
ボーイング社やエアバス社のパーツ会社と供給契約も締結。
今現在、市販開始への準備はほぼ整っている状態。
4～5名乗りのセダンタイプ「モデルZ」の開発プロジェクトもあり
2035年までに約505万円の低価格を実現するために走り出している。
連邦航空局が、空飛ぶ車全般に関連する方針や法令案を決めたら
公道で空を飛ぶ車が見れる日も遠くないのかも。
実際のデモ飛行の画像
最後に、AIにアレフエアロノーティクス社の物語を作ってもらった
↓
【空飛ぶ車～アレフエアロノーティクスの軌跡～】
2025年の秋、シリコンバレーの霧に包まれたサンマテオの小さなオフィスで
ジム・ドゥコフニーは古い映画のDVDを手に取った。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。
1985年のこの映画で、主人公のマーティが未来の空飛ぶ車を
羨望の眼差しで見つめるシーンが、ジムと彼の友人たち
コンスタンティン・キスリ、パベル・マルキン、オレグ・ペトロフの心に火を灯した。
2015年4月6日、彼らは「Alef Aeronautics」を設立した。
目標はシンプルで野心的：地上を走り、空を飛ぶ本物の「空飛ぶ車」を生み出すこと。
ジムはCEOとして、夢を現実にするための長い旅を始めた。
設立直後から、チームは電動垂直離着陸（eVTOL）技術の研究に没頭した。
従来の飛行機のような翼を付けず、車として街中を走行できるデザインを追求。
プロペラを8基のハブモーターで駆動し、上部にメッシュカバーを張ることで、垂直離陸時の空気流を確保する革新的な構造だ。
2018年、初のスケルトン版自動テスト飛行に成功。
翌2019年、フルサイズのプロトタイプが初飛行を果たした。
この瞬間、投資家向けデモンストレーションで、車体が地面を走り、垂直に飛び上がり、短い前進飛行を披露したとき、チームは涙を浮かべた。
4年間のR&D（研究開発）が実を結んだのだ。
しかし、道は平坦ではなかった。
FAA（米連邦航空局）の規制は厳しく、2023年6月12日、ようやくModel Aの前身であるModel Zeroに「特別適航証明書」が発行された。
これは展示、研究、開発のための限定承認だが、空飛ぶ車として初の法的裏付けだった。
チームはこれを機に、生産バージョンのModel Aを本格化。
スウェーデンのデザイナー、ヒラシュ・ラザギを起用し
ブガッティやジャガーのプロジェクトで名を馳せた彼の手で、外観を洗練させた。
車体は軽量で強靭な素材を使い、ジンバル付きキャビンとエレボンシステムで
安定した乗り心地を実現。
露出したプロペラを避け、安全性を高めた。
2022年10月、Alefはステルスモードから脱し、Model Aを公開。
Elon MuskのTeslaやSpaceXに早期投資したベンチャーキャピタリスト、
Tim Draperから300万ドルのシード資金を得て、勢いを増した。
公開後、瞬く間に予約が殺到。
2025年2月時点で3,000件以上のプレオーダーを獲得し
潜在収益は8億5千万ドルを超えた。
価格は29万9,999ドル
ベンツのコンチネンタルGT並みだが、夢の価値は計り知れない。
転機は2025年2月19日。
Model Zeroのテストモデルが、市街地のフィールドで初の有人飛行に成功した。
車は地上を走行し、垂直に離陸、他の車両の上を優雅に飛び越えた。
ビデオが公開されると、ソーシャルメディアは沸騰。
Elon Muskの支援を受けたこの「世界初の空飛ぶ車」が、ついに現実味を帯びたのだ。
3月にはコンセプト版の垂直離陸・前進飛行デモがリリースされ
チームはさらに自信を深めた。
9月3日、シリコンバレー空港で200マイルのドライブテスト後垂直離陸の運用試験が開始。
Model Aは1人乗り（将来的に2人）、
航続距離110マイル（飛行時）、最高速度160km/h。
100%電動で、テスラより少ないエネルギーで運用可能だ。
今、ジムはオフィスの窓から空を見上げる。
生産は2025年末か2026年第1四半期に開始予定。
パートナーシップも拡大し、欧州のPUCARA AeroやMYCと提携して
部品製造を進めている。
課題は山積み
規制の完全適合、安全性のさらなる証明、都市部のインフラ整備
だが、Alefのビジョンは揺るがない。
将来的には4人乗りのModel Zを2035年に35,000ドルで投入し
誰もが空を駆け巡る世界を創る。
空飛ぶ車の物語は、まだ始まったばかり。
渋滞の街路を飛び越え、未来の空を切り開くAlef Model Aは、
ジムたちの夢が、君の日常を変える一歩になるかもしれない。
あなたは、予約の列に加わるだろうか？
ー完ー